ある地域電力会社は、需要予測に使う顧客の使用量データを Amazon RDS for PostgreSQL の複数の DB インスタンスに保管しています。これらの DB インスタンスは AWS Organizations で束ねられた 40 以上のアカウントに分散しており、現在は各アカウントで自動スナップショットを 1 日 1 回取得し 7 日間保持しているだけです。監督官庁の規則改定により、今後はスナップショットを 6 時間ごとに取得し 180 日間保持することが義務付けられました。さらに社内の内部統制部門から、組織内の全アカウントのバックアップジョブの成否を 1 つの画面でまとめて確認し、実行状況を定期報告できるようにしてほしいという要望が出ています。バックアップ運用にかけるエンジニアの工数は最小限に抑える必要があります。この要件を満たすソリューションはどれですか。
解説を読む(正解: C)
AWS Backup は、RDS、EBS、EFS、DynamoDB、FSx などのバックアップをポリシー (バックアッププラン) として定義し、取得頻度・保持期間・コピー先を一元管理できるフルマネージドサービスです。AWS Organizations と統合したクロスアカウント管理機能を有効にすると、管理アカウントまたは委任管理者アカウントからバックアップポリシーを組織全体に適用でき、加えてクロスアカウントモニタリングによって全メンバーアカウントのバックアップジョブ・復元ジョブ・コピージョブの状態を 1 つのコンソール画面で確認できます。選択肢 C はこの仕組みをそのまま使い、6 時間ごとのスケジュールと 180 日の保持を 1 つのバックアッププランに記述し、タグベースのリソース割り当てで対象 DB インスタンスを自動的に取り込みます。新しい DB インスタンスにタグを付けるだけで保護対象に入るため、追加のコードもアカウントごとの設定作業も不要で、運用工数が最小になります。選択肢 B は、スナップショットの取得・世代管理をすべて自作スクリプトで実装し、ログ集約とレポート生成の基盤まで作り込む必要があり、マネージドサービスで代替できる作業を人手に戻しているため運用負荷が最大です。またマルチリージョンレプリケーションはバックアップの頻度や保持期間の要件を満たすものではありません。選択肢 A は AWS Backup を使う点は妥当ですが、StackSets で各アカウントに独立した設定を配布するため組織横断の統合ビューが標準では得られず、Lambda と QuickSight による集計基盤を自作する分だけ選択肢 C より手間が増えます。選択肢 D の Amazon Data Lifecycle Manager は EBS スナップショットと EBS-backed AMI のライフサイクル管理を行うサービスであり、RDS の DB インスタンスを対象にできないため技術的に成立しません。さらに各アカウントのコンソールを個別に確認する運用は統合ビューの要件にも反します。