EBS ボリュームのバックアップ自動化
医療機器メーカーが、検査データを扱う社内システムを Amazon EC2 上で運用しており、業務データは gp3 タイプの Amazon EBS ボリュームに保存されています。社内のデータ保護規程により、ボリューム全体のバックアップを毎日 1 回取得し、30 日間保持したうえで古い世代を自動的に削除する運用が必須となりました。運用担当者の手作業をなくし、バックアップ用のサーバーや独自スクリプトの保守も避けたいと考えています。この要件を満たす方法を 1 つ選択してください。
解説を読む(正解: B)
Amazon Data Lifecycle Manager (DLM) は、EBS スナップショットや EBS-Backed AMI の作成・保持・削除をポリシーで自動化するマネージド機能です。対象ボリュームを識別するタグ、取得間隔、開始時刻、保持世代数または保持日数を定義するだけで、スケジュールに沿ったスナップショット取得と、期限を過ぎた世代の自動削除まで AWS 側が実行します。バックアップ専用のサーバーやスケジューラ、独自スクリプトを保守する必要がないため、本シナリオの「毎日 1 回取得して 30 日保持、人手を介さない」という要件を満たす選択肢 B が最適です。選択肢 A の OS ミラーリングは書き込みを同時に複製して可用性を高める仕組みにすぎず、誤削除やアプリケーションによるデータ破損もそのまま複製されるため、任意の時点へ戻せるバックアップの代替にはなりません。選択肢 C のような「EBS の自動バックアップを有効化する」設定項目は存在せず、EBS のバックアップはスナップショットを DLM または AWS Backup で管理するのが正しい方法です。選択肢 D はファイル単位のコピーであり、ボリューム全体の整合性のある時点イメージを取得できないうえ、cron スクリプトと EC2 インスタンスの保守という運用負荷が残るため要件に反します。
EBS ボリュームのコスト最適なバックアップ
中小企業向けの会計 SaaS を運営する企業では、アプリケーションサーバーの EC2 インスタンスに gp3 タイプの EBS ボリュームを接続し、顧客の仕訳データを保存しています。データ消失は事業継続上決して許されない最重要要件ですが、同社はスタートアップであり、次いで重要な要件としてコスト効率も求められています。要件を満たす最も適切な EBS バックアップ方式を 1 つ選択してください。
解説を読む(正解: D)
EBS スナップショットは Amazon S3 上に保管される増分バックアップであり、2 回目以降のスナップショットでは前回から変更されたブロックだけが新たに保存されます。そのため世代を重ねても課金対象となる容量の増加は緩やかで、ボリューム全体を毎回コピーする方式に比べて大幅に安価です。Amazon Data Lifecycle Manager を使えば、取得スケジュールと保持世代数をポリシーとして定義でき、古いスナップショットの自動削除まで含めて運用を自動化できるため、人手を介さずコストの上限もコントロールできます。復元時は任意のスナップショットから新しいボリュームを作成でき、別アベイラビリティーゾーンやリージョンへのコピーにも対応します。B は誤りです。暗号化はデータの機密性を守る仕組みであって、誤削除やボリューム障害からの復旧手段にはならず、バックアップの代替にはなりません。C も誤りです。フルサイズのボリュームを常時確保して毎晩全量コピーする方式は、保存容量が常に 2 倍かかるうえ増分にならないためコスト効率が悪く、スクリプトの運用負荷も残ります。A も誤りです。インスタンスストアはホストに直結した一時的なストレージで、インスタンスの停止や終了、基盤ホストの障害でデータが失われるため、最重要要件であるデータ保護をまったく満たしません。
EBS のクロスリージョン DR をコスト効率よく実現する
損害保険会社が、契約データを処理する基幹バッチを Amazon EC2 インスタンス上で稼働させており、データは汎用 SSD (gp3) の Amazon EBS ボリュームに保存されています。事業継続計画では、リージョン規模の障害に備えてすべてのデータを別リージョンにも保持し、災害時にはそこから復旧できることが求められています。目標復旧時点 (RPO) は 24 時間で、平常時に発生するコストは可能な限り抑える必要があります。この要件を満たす最もコスト効率の高いソリューションはどれですか。
解説を読む(正解: C)
Amazon EBS ボリュームは特定のアベイラビリティーゾーンに閉じたブロックストレージであるため、リージョン規模の障害に備えるにはスナップショットを別リージョンへ複製する必要があります。EBS スナップショットは増分バックアップとして Amazon S3 のマネージド領域に保存されるので、待機環境を常時起動しておく構成に比べてはるかに安価であり、RPO が 24 時間という比較的緩やかな要件にはこの方式が最適です。Amazon Data Lifecycle Manager (DLM) を使うと、タグを条件とした日次スナップショットの自動取得、別リージョンへの自動コピー、保持世代を超えた古いスナップショットの自動削除までをポリシーとして宣言でき、独自のスクリプトやスケジューラーを運用する必要がありません。したがって DLM のポリシーでクロスリージョンコピーを設定する選択肢が正解です。別リージョンに同一構成を常時起動する案は復旧時間こそ短くなりますが、EC2 と EBS の料金が二重に発生するため平常時コストを抑えるという要件に反します。EBS にリージョンをまたいでボリュームを同期するミラーリング機能は存在しないため、この選択肢は実現できません。EBS ボリュームを S3 バケットとしてマウントするという構成も、ブロックストレージとオブジェクトストレージを取り違えたものであり成立しません。