第 8 章 Azure のコンピューティングリソースをデプロイおよび管理する(20〜25%)
この章で学ぶこと
この章に出てくる用語
マネージドディスクは 5 種類ある。性能順に並ぶが、上位 2 つは OS ディスクに使えないという制約が最初の分かれ目になる。

| Ultra | Premium SSD v2 | Premium SSD | Standard SSD | Standard HDD | |
|---|---|---|---|---|---|
| 最大 IOPS | 400,000 | 80,000 | 20,000 | 6,000 | 2,000(拡張 3,000) |
| 最大スループット | 10,000 MB/s | 2,000 MB/s | 900 MB/s | 750 MB/s | 500 MB/s |
| OS ディスク | × | × | ○ | ○ | ○(2028-09-08 廃止予定) |
| 可用性セット | × | — | ○ | ○ | ○ |
試験では
Ultra Disk の制約は 3 つまとめて覚える。OS ディスクに使えない、可用性セットで使えない、ディスクキャッシュも使えない。「最高性能が必要」という問題文でも、これらの条件が付いていたら Ultra は選べない。
試験では
Premium SSD v2 も OS ディスクに使えず、ホストキャッシュもサポートされない。「容量・IOPS・スループットを個別に設定したい」という要件なら v2 だが、OS ディスクの話なら Premium SSD(無印)になる。
補足
Standard HDD は OS ディスクとしての利用が 2028 年 9 月 8 日に廃止される予定だ。新規に設計するなら OS ディスクは Standard SSD 以上にしておく。
VM のサイズ変更は再起動を伴う。さらに、今その VM が載っているハードウェアクラスターに目的のサイズが無い場合は、いったん割り当て解除(deallocate)してから変更する必要がある。
試験では
停止には 2 種類ある。ポータルの[停止]や az vm deallocate は割り当て解除で、コンピューティングの課金が止まる。OS の中からシャットダウンしただけ(az vm stop も同様)では割り当てが残り、課金が続く。「停止したのに課金されている」の原因はこれ。
# VM を作る (PowerShell: New-AzVM)
az vm create -g rg -n vm1 --image Ubuntu2204 \
--size Standard_D2s_v5 --zone 1
# サイズを変える(再起動を伴う)
az vm resize -g rg -n vm1 \
--size Standard_D4s_v5
# 割り当て解除。課金が止まる (PowerShell: Stop-AzVM)
az vm deallocate -g rg -n vm1VM まわりの暗号化には似た名前のものが 2 つあり、守る範囲が違う。

試験では
ホストでの暗号化は一時ディスクとキャッシュも守る。Azure Disk Encryption(ゲスト OS 内の BitLocker / DM-Crypt)は一時ディスクを守らない。「一時ディスクを含めてエンドツーエンドで暗号化したい」→ ホストでの暗号化。
単体の VM には高い SLA が付かない。複数台に分散させることで可用性を上げる。方法は 3 つあり、ゾーンをまたげるかと自動で増やせるかで分かれる。
可用性セットを理解するには、この 2 つの語の違いを押さえる必要がある。

試験では
障害ドメイン=予定外の障害、更新ドメイン=予定されたメンテナンス。障害ドメインは電源やネットワークスイッチを共有するまとまりで、ラックごと落ちる事態に備える。更新ドメインは計画メンテナンスでまとめて再起動される単位で、順番に更新される。

| 可用性セット | VMSS フレキシブル | VMSS 均一 | |
|---|---|---|---|
| 最大インスタンス数 | 200 | 1,000 | 1,000 |
| 可用性ゾーン | 使えない | 使える | 使える |
| 自動スケール | × | ○ | ○ |
| 更新ドメイン | 最大 20 | なし(障害ドメイン単位) | 最大 5 |
| Azure Backup / Site Recovery | ○ | ○ | × |
| OS・SKU の混在 | OS のみ可 | できる | できない |
| SLA | 99.95% | FD 分散 99.95% / ゾーン分散 99.99% | 同左 |
試験では
可用性セットは可用性ゾーンをまたげない。「データセンター全体の障害に備えたい」なら可用性セットでは足りず、可用性ゾーンへの分散(SLA 99.99%)が必要になる。
試験では
VMSS 均一は Azure Backup と Azure Site Recovery に対応していない。「スケールセットをバックアップしたい」と書かれていたらフレキシブルを選ぶ。
試験では
オーケストレーションモードは作成時に決まり、あとから変更できない。「後で変えればいい」という選択肢は誤り。迷ったら推奨されるフレキシブルで作る。
補足
フレキシブルには更新ドメインの概念が無く、メンテナンスは障害ドメイン単位で行われる。また、既定の送信インターネット接続が無いため、送信が必要なら NAT ゲートウェイやロードバランサーの送信規則を明示的に構成する。
CPU 使用率などのメトリック、またはスケジュールに基づいてインスタンス数を増減させる。スケールセットの機能であり、可用性セットでは使えない。

試験では
「スケールアウトとスケールインが短時間に繰り返されて落ち着かない」→ クールダウンを長くする。既定は 5 分。しきい値をいじる選択肢に飛びつかないこと。この現象をフラッピングと呼ぶ。
縮めるときにどのインスタンスから消すかはスケールインポリシーで決める。既定(バランスを保つ)、NewestVM(新しいものから)、OldestVM(古いものから)の 3 つ。
VM を作ったあとに、構成の適用やソフトウェアの導入を自動で行う小さなアプリケーションだ。
| 拡張機能 | すること | こう聞かれたら |
|---|---|---|
| カスタムスクリプト拡張機能 | スクリプトをダウンロードして実行する | 作成後にアプリを自動インストールしたい |
| DSC 拡張機能 | PowerShell DSC で望ましい構成を適用する | 構成を宣言的に保ちたい |
試験では
拡張機能には VM エージェントが必要。 エージェントが入っていない、または停止している VM では拡張機能が動かない。ARM テンプレートでは仮想マシンの子リソース(extensions)として書く。
補足
カスタムスクリプト拡張機能のスクリプトは、ストレージアカウントや公開 URL から取得する。ストレージに置く場合、ファイアウォールで VM から到達できることを確認する(第 4 章)。
VM は別のリソースグループやサブスクリプションへ移動できる。ただし第 3 章で見たとおり、移動してもリージョンは変わらない。
試験では
別リージョンへ「移動」する機能は無い。Azure Resource Mover を使うか、スナップショット/イメージから作り直す。Azure Site Recovery を使ってレプリケートし、フェールオーバーさせる形で移す方法もある(第 15 章)。
この章のまとめ