動画配信を手がけるメディア企業が、社内データセンターの Windows ワークロードを AWS に移行します。対象は、DFS 名前空間で公開され NTFS ACL で細かく権限管理された 40 TB の SMB ファイル共有と、Software Assurance が付いていない永続ライセンスの SQL Server Enterprise Edition です。要件は、(1) 既存の SMB クライアントと NTFS ACL、Active Directory 統合をそのまま維持すること、(2) ファイルサーバーの OS 運用をやめてマネージド化すること、(3) 保有済みの SQL Server ライセンスを持ち込み、ライセンス条件の遵守状況を追跡できることです。この要件を満たす対応を 2 つ選択してください。
複数選択問題です (正解 2 つ)。選んでから判定してください。
解説を読む(正解: B、C)
Amazon FSx for Windows File Server は、Windows Server の SMB プロトコル、NTFS のアクセス制御リスト、DFS 名前空間、シャドウコピーといった Windows ネイティブ機能をマネージドで提供するファイルストレージで、AWS Managed Microsoft AD や自己管理 AD に参加させて既存のユーザー/グループ権限をそのまま引き継げます。これが要件 (1)(2) を満たします。ライセンス面では、Software Assurance が無い永続ライセンスの持ち込みは物理コアへの割り当てが必要になるため、ハードウェア単位で確保できる EC2 の専有ホストが適切であり、AWS License Manager のライセンス設定を使えばコア数ベースの上限を定義して消費状況を追跡し、超過時の起動をブロックすることもできます。これが要件 (3) を満たします。選択肢 A は誤りで、Amazon EFS は NFS ベースの Linux 向けファイルシステムであり、SMB や NTFS ACL をネイティブに扱えません。選択肢 D は、ライセンス込みモデルを選ぶと保有済みの永続ライセンスが無駄になり、ライセンス資産を活用するという要件に反します。選択肢 E は、S3 File Gateway をオンプレミスに残す構成であり、データセンターからの撤退とマネージド化という前提に反するうえ、DFS 名前空間や NTFS ACL の完全な互換性も得られません。
全国にチェーン展開する小売企業が、データセンターで稼働する Microsoft SQL Server Enterprise Edition の在庫管理データベースを AWS へ移行します。同社は物理コア単位で購入した永続ライセンスを保有していますがソフトウェアアシュアランスは契約しておらず、マイクロソフトの条件により専有ハードウェア上での実行が必要です。データベース管理チームは OS への管理者権限とサードパーティの監視エージェント導入を求めています。加えて、監査に備えて割り当て済みコア数を継続的に追跡し、上限を超えるインスタンス起動をブロックするガードレールも必要です。最も適切な構成はどれですか。
解説を読む(正解: A)
ソフトウェアアシュアランスを伴わない旧来のマイクロソフト製品ライセンスをクラウドへ持ち込む場合、物理ホストを専有し、そのホストの物理コアに対してライセンスを割り当てられることが条件になります。Amazon EC2 Dedicated Host は物理サーバーそのものを顧客に割り当てる購入オプションで、ソケット数、物理コア数、ホスト ID が可視化され、インスタンスを特定のホストに固定 (アフィニティ) できるため、コア単位ライセンスの要件を満たせます。AWS License Manager ではコアベースのライセンス設定を定義してホストや AMI に関連付けることができ、設定した上限を超えるインスタンス起動をブロックする強制モードと、消費状況のダッシュボードによる追跡を提供します。EC2 上での自己管理型構成であるため、OS の管理者権限と監視エージェントの導入という要件も同時に満たせます。したがって A が正解です。B は誤りで、共有テナンシーでは物理ホストを専有できず、SA なしのライセンス持ち込み条件を満たしません。また Config ルールは事後検知であって起動そのものを止める強制力がありません。C はマネージドサービスとしては魅力的ですが、ライセンス込みモデルは既存ライセンスを活用できずコスト削減の目的に反し、RDS for SQL Server では OS への管理者権限やエージェント導入も行えません。さらに Trusted Advisor にライセンス追跡機能はありません。D の Dedicated Instance はハードウェアを他の AWS アカウントと共有しない点は同じですが、物理ソケットやコアの可視性、ホストへのインスタンス配置の固定ができないため、コア単位ライセンスの割り当てと証跡の提示には不十分です。