Snowflake

SnowPro Advanced: Data Analyst

2026-03-26
更新: 2026-03-27
NicheeLab編集部

SnowPro Advanced Data Analyst(ADA-C01)は、Snowflake上でのデータ分析スキルを証明するAdvancedレベルの認定試験です。SQLウィンドウ関数、データモデリング、Snowsightによる可視化、パフォーマンスチューニングなど、実務直結の分析力が問われます。この記事では、2026年最新の出題範囲と各ドメインの対策を詳しく解説します。

試験概要とスペック

Data Analyst試験はSnowPro Advanced認定の一つで、Snowflake上でのデータ分析・レポーティング能力を評価します。SnowPro Core認定を前提条件とし、より専門的なSQL・分析スキルが求められます。

項目詳細
試験コードADA-C01
問題数65問(スコア対象60問+プリテスト5問)
試験時間115分
合格ライン750/1000点
受験料$275 USD
前提条件SnowPro Core認定(有効期限内)
試験形式選択式(単一選択・複数選択)
受験方法Kryterion テストセンター or オンライン監督

出題ドメインと配点比率

公式Study Guideに基づく出題ドメインは以下の通りです。Snowflake SQL Analyticsの比重が最も大きく、全体の35%を占めます。

ドメイン配点比率主要トピック
Snowflake SQL Analytics35%ウィンドウ関数、CTE、サブクエリ、集約関数
データモデリング & データ品質20%スター/スノーフレークスキーマ、正規化、QUALIFY句
データ可視化 & レポーティング20%Snowsight Dashboard、チャート設計、フィルター
パフォーマンス最適化15%Query Profile、Clustering Key、Result Cache
データガバナンス & セキュリティ10%Row Access Policy、Masking Policy、RBAC

SQLウィンドウ関数の攻略

Data Analyst試験の最重要トピックがSQLウィンドウ関数です。Snowflakeは標準SQL:2003のウィンドウ関数を幅広くサポートしており、試験では実務シナリオに基づいた応用問題が出されます。

ランキング関数(ROW_NUMBER / RANK / DENSE_RANK)

3つのランキング関数の違いは頻出中の頻出です。同順位(タイ)が発生した場合の番号の振られ方を正確に理解する必要があります。ROW_NUMBERは常に一意の連番、RANKは同順位に同じ番号を振り次の番号をスキップ、DENSE_RANKは同順位に同じ番号を振るがスキップしません。

-- 売上ランキングの3関数比較
SELECT
  salesperson,
  revenue,
  ROW_NUMBER() OVER (ORDER BY revenue DESC) AS row_num,
  RANK()       OVER (ORDER BY revenue DESC) AS rank_val,
  DENSE_RANK() OVER (ORDER BY revenue DESC) AS dense_rank_val
FROM sales_summary;

LEAD / LAG による時系列分析

LEAD(次の行)とLAG(前の行)は、前月比較や日次変動の計算で多用されます。第2引数でオフセット、第3引数でデフォルト値を指定できる点が試験で問われます。

-- 月次売上の前月比を計算
SELECT
  month_date,
  monthly_revenue,
  LAG(monthly_revenue, 1, 0) OVER (ORDER BY month_date) AS prev_month,
  monthly_revenue - LAG(monthly_revenue, 1, 0) OVER (ORDER BY month_date) AS mom_change
FROM monthly_sales;

FRAME句(ROWS BETWEEN / RANGE BETWEEN)

ウィンドウフレーム句は上級者向けのトピックですが、Data Analyst試験では避けて通れません。累積合計(Running Sum)や移動平均(Moving Average)の実装に必要です。ROWS BETWEENは物理的な行数、RANGE BETWEENは論理的な値の範囲を指定する違いを押さえましょう。

-- 直近3か月の移動平均
SELECT
  month_date,
  monthly_revenue,
  AVG(monthly_revenue) OVER (
    ORDER BY month_date
    ROWS BETWEEN 2 PRECEDING AND CURRENT ROW
  ) AS moving_avg_3m
FROM monthly_sales;

QUALIFY句:Snowflake固有の強力な構文

QUALIFY句はSnowflakeが早期から実装した構文で、ウィンドウ関数の結果をWHERE句のようにフィルタリングできます。サブクエリやCTEで囲む必要がないため、SQLが簡潔になります。試験ではQUALIFYの実行順序(WHERE → GROUP BY → HAVING → QUALIFY)が問われます。

-- 各部門の売上トップ3を取得(QUALIFYで直接フィルタ)
SELECT
  department,
  salesperson,
  revenue,
  RANK() OVER (PARTITION BY department ORDER BY revenue DESC) AS dept_rank
FROM sales_detail
QUALIFY dept_rank <= 3;

データモデリングの出題ポイント

Data Analyst試験では、分析向けデータモデルの設計判断が問われます。Snowflakeは列指向ストレージのため、正規化の度合いがクエリパフォーマンスに直結します。

  • スタースキーマ:ファクトテーブルとディメンションテーブルの分離。JOINが1階層で済むため分析クエリに最適
  • スノーフレークスキーマ:ディメンションをさらに正規化。ストレージ効率は上がるがJOINが増える
  • OBT(One Big Table):非正規化した巨大テーブル。JOINなしで高速だがデータ重複が発生
  • Secure View:分析結果をRow Access Policyで行レベル制御しつつ共有するパターン

Snowsight Dashboardの活用

Snowsightはsnowflakeのネイティブ可視化ツールで、SQLワークシートからダッシュボードを直接構築できます。試験では以下のポイントが問われます。

  • ワークシートからダッシュボードタイルを作成する手順
  • フィルターの連携:一つのフィルター変更が複数タイルに反映される仕組み
  • チャートの種類選択:バー / ライン / スキャッター / ヒートマップの使い分け
  • ダッシュボードの共有とアクセス権限(USAGE権限の付与方法)
  • Snowsightの制約:外部BIツール(Tableau / Power BI)との棲み分け

パフォーマンス最適化

Data Analyst試験ではクエリの高速化手法も問われます。特にQuery Profileの読み方は必須です。

Query Profileの読み方

  • Bytes Scanned:フルスキャンが発生していないかの確認。Clustering Keyの効果測定
  • Spillage to Local/Remote Storage:メモリ不足によるディスクスピル。Warehouse サイズの見直し判断材料
  • Pruning効率:Partition Pruningの割合。Clustering Keyの設計が適切かを判断
  • JOIN Explosion:意図しない多対多JOINによる行数爆発を検知

Result Cache の活用

Snowflakeは同一クエリの結果を24時間キャッシュします。Warehouseを消費せずに結果を返すため、レポーティングクエリの高速化に有効です。ただし、基となるデータが更新されるとキャッシュは無効化されます。USE_CACHED_RESULT = FALSEセッションパラメータでキャッシュを無効にできます。

データガバナンスと分析セキュリティ

分析者が扱うデータには個人情報が含まれることが多く、ガバナンス機能の理解は必須です。

  • Dynamic Data Masking:ロールに応じて列値をマスクする。ACCOUNTADMIN以外のロールにはメールアドレスを「***@***」で表示するなど
  • Row Access Policy:ロール/ユーザーに応じて参照可能な行を制限。地域別売上データを地域担当者のみに見せる典型例
  • Object Tagging:テーブルや列にPII・Confidentialなどのタグを付与。Governance Dashboardで一元管理
  • Access History:誰がいつどのデータにアクセスしたかの監査ログ。Enterprise Edition以上で利用可能

合格に向けた学習戦略

Data Analyst試験はSQL力が直結するため、座学だけでなく実際にクエリを書く練習が不可欠です。

  • Snowflake無料トライアルでSAMPLE_DATAスキーマ(TPCH_SF1)を使い、ウィンドウ関数を徹底演習
  • QUALIFY句・PIVOT/UNPIVOTなどSnowflake固有構文を重点的に練習
  • Snowsight Dashboardを実際に作成し、フィルター連携やチャート設計を体験
  • Query Profileを読む練習:意図的に非効率なクエリを書き、ボトルネックを特定する訓練
  • 公式Study Guide記載の参考ドキュメントをすべて通読(特にウィンドウ関数リファレンス)

問題で確認

SnowPro Advanced: Data Analyst

問題 1

Snowflakeで各部門ごとの売上トップ1のみを取得するSQLとして最も適切なものはどれですか?

  1. SELECT department, salesperson, revenue FROM sales QUALIFY ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY department ORDER BY revenue DESC) = 1
  2. SELECT department, salesperson, revenue FROM sales WHERE ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY department ORDER BY revenue DESC) = 1
  3. SELECT department, salesperson, MAX(revenue) FROM sales GROUP BY department, salesperson HAVING RANK() = 1
  4. SELECT TOP 1 department, salesperson, revenue FROM sales ORDER BY revenue DESC

正解: A

QUALIFY句はウィンドウ関数の結果を直接フィルタリングできるSnowflake対応の構文です。Bは誤りでWHERE句ではウィンドウ関数を使用できません。CはRANK()をHAVINGで使えません。Dは全体の1件しか返しません。

よくある質問

SnowPro Advanced Data Analyst試験の前提条件はありますか?

SnowPro Core認定(COF-C02以降)を保有していることが受験の前提条件です。Core未取得の状態ではWebassessorで受験登録ができません。Core取得後、2〜3か月のデータ分析実務経験を積んでからAdvanced Data Analystに挑戦するのが一般的なルートです。

ウィンドウ関数はどの程度の深さで出題されますか?

ROW_NUMBER・RANK・DENSE_RANKの違いはもちろん、LEAD/LAGによる前後行比較、NTILE による分位分割、さらにFRAME句(ROWS BETWEEN / RANGE BETWEEN)の挙動の違いまで問われます。特にRUNNING SUM(累積合計)をFRAME句で実現するパターンは頻出です。

Data Analyst試験とData Engineer試験の違いは何ですか?

Data Analyst試験はSQLによるデータ分析・可視化・レポーティングが中心で、ウィンドウ関数やSnowsight Dashboardの活用が問われます。一方Data Engineer試験はSnowpipe・Streams・Tasks・ELTパイプラインなどのデータ統合・変換が中心です。学習すべきSQL構文の方向性が大きく異なります。

この記事で学んだ内容を問題で確認しましょう

16,000問以上の問題で実力チェック

無料で問題を解いてみる
この記事の著者

NicheeLab編集部

データエンジニアリング・クラウド資格の専門家。Databricks・Snowflake等の認定資格を保有し、実務経験に基づいた問題作成・解説を行っています。NicheeLab運営。


関連記事
Snowflake

Snowflake資格一覧|全11試験(SnowPro)の難易度・費用

Snowflake認定資格(SnowPro)全11試験の一覧・難易度・費用・出題範囲を徹底解説。...

Snowflake

Snowflake試験の難易度ランキング|全11資格を徹底比較

Snowflake(SnowPro)認定全11試験の難易度をランキング形式で比較。学習時間・合格に必要なスキルから分析。...

Snowflake

Snowflake資格の勉強方法|効率的な学習ルートと合格のコツ

Snowflake認定資格(SnowPro)に最短で合格するための勉強方法。公式リソース・学習スケジュールを徹底ガイド。...

Snowflake

SnowPro Core試験完全解説|出題範囲・問題例・合格戦略

SnowPro Core Certification(COF-C03)を徹底解説。出題範囲・100問の試験形式・合格ライ...

Snowflake

SnowPro Platform Associate完全解説|入門試験の攻略

SnowPro Associate: Platform Certification(SOL-C01)を徹底解説。最も簡単...

Snowflakeの記事一覧 (103件)
© 2026 NicheeLab All rights reserved.