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DP-900 完全ガイド|Azure Data Fundamentals 出題範囲・学習リソース・合格戦略

2026-05-24
NicheeLab編集部

Microsoft Certified: Azure Data Fundamentals (DP-900) は、Azure 認定の Fundamentals 階層に属するデータ系の入門試験です。 AZ-900 がクラウド全般を扱うのに対し、DP-900 は SQL データベース、NoSQL データベース、データ分析プラットフォームという 3 領域に絞った概念的な試験で、データエンジニア・データアナリスト・データサイエンティストを目指す人の最初の認定として位置付けられています。 本記事では、出題ドメインの中身、Microsoft Fabric の新規追加、無料 Virtual Training Day バウチャーでの受験ルート、合格者の体験から導かれる学習ロードマップまで、DP-900 の全体像を日本語で整理します。

DP-900 を取得する最大のメリットは、Azure のデータ系サービス群の「地図」が頭に入ること。 Azure には SQL Database、SQL Managed Instance、Cosmos DB、PostgreSQL、Synapse Analytics、Fabric、Databricks、Data Factory、Power BI といったデータ系サービスが多数存在し、初学者は「どれを選べばよいか」が分からないまま実務に投入されることが多いです。 DP-900 はこの選定軸を体系的に学ぶ最短ルートで、データ職の共通言語を身につける目的に最適化されています。

DP-900 の試験基本仕様

DP-900 の試験仕様は AZ-900 と同等です。45 分・40 ~ 60 問の選択式、合格スコアは 1000 点満点中 700 点、受験料は 99 USD (日本円 13,200 円税込)。 日本語含む 13 言語に対応し、Pearson VUE 経由で OnVUE オンラインまたはテストセンターで受験可能。 Fundamentals 系の特徴である 無期限有効はそのままで、一度合格すれば再受験は不要です。

項目内容
試験コードDP-900 (Microsoft Certified: Azure Data Fundamentals)
問題数 / 試験時間40 ~ 60 問 / 45 分
合格点700 / 1000 (スケールドスコア)
受験料99 USD / 13,200 円(税込)
受験言語日本語含む 13 言語
有効期限無期限

ドメイン 1: コアデータ概念 (25-30%)

最初のドメインは、データそのものを語るための基礎概念を問う領域です。構造化 (structured)・半構造化 (semi-structured)・非構造化 (unstructured) の 3 つの分類、それぞれの代表的なフォーマット (CSV / JSON / XML / 画像 / 動画)、データソースとデータシンクの関係、OLTP と OLAP の違いが中心です。

本ドメインで頻出するのが データロールと責務の問題。Database Administrator (DBA) は本番 DB の運用 (バックアップ・パフォーマンス・セキュリティ)、Data Engineer はデータパイプラインの設計 (取込・変換・蓄積)、Data Analyst はビジネスインサイトの抽出 (BI レポート・KPI ダッシュボード) という棲み分けで、それぞれが Azure のどのサービス群に対応するかを問うシナリオが出ます。 「毎日 10TB のログを ETL してデータレイクに蓄積するのは誰の責務?」のような問題で Data Engineer を選べる必要があります。

ドメイン 2: リレーショナルデータ (20-25%)

Azure 上のリレーショナル DB を問う領域です。 中心は Azure SQL Database (フルマネージド PaaS)、Azure SQL Managed Instance (SQL Server に近い PaaS、移行向け)、SQL Server on Azure VM (IaaS、完全コントロール) の 3 つの使い分け。 加えて Azure Database for PostgreSQL / MySQL / MariaDB といったオープンソース DB のマネージドサービス、そして移行用の Azure Database Migration Service も登場します。

本ドメインでは ACID (Atomicity / Consistency / Isolation / Durability) の 4 特性、正規化の基本、主キー / 外部キー / インデックスの役割など、リレーショナル DB の理論的基礎も問われます。 SQL コードを書く問題は出ないものの、SELECT・JOIN・GROUP BY のシンプルな構文を読める程度の知識は必要です。 実機演習として、Azure ポータルで AdventureWorks サンプル DB を含む Azure SQL Database を 1 つ立て、Query Editor で SELECT を 1 度実行しておくと、本ドメインの用語が頭に残ります。

ドメイン 3: 非リレーショナルデータ (15-20%)

配点比率は最低ですが、Azure の NoSQL 系サービスを集中的に扱うため、初学者がもっとも難しく感じるドメインです。 中心は Azure Cosmos DB で、5 つの API ファミリー (NoSQL API・MongoDB API・Cassandra API・Gremlin API・Table API) の使い分けと、5 つの整合性レベル (Strong・Bounded staleness・Session・Consistent prefix・Eventual) が頻出します。

整合性レベルは「強い整合性 ↔ 高可用性とのトレードオフ」というシンプルな原則で覚えれば対応できます。 Strong は完全な整合性を保証するが遅延が大きく、Eventual は最終的に整合するだけだが最速、というスペクトルの両端を理解し、間の Session (デフォルト、同一セッション内では順序保証) が実務での標準であることを押さえれば、本ドメインの整合性関連の問題はほぼ取れます。

Cosmos DB 以外では、Azure Table Storage (簡易キー / バリュー)、Azure Blob Storage (オブジェクトストレージ、ドキュメント / 画像 / 動画用) も非リレーショナルのカテゴリで扱われます。 Blob のティア (Hot / Cool / Cold / Archive) の使い分けは AZ-900 と共通の頻出ポイントです。

ドメイン 4: 分析ワークロード (25-30%)

配点比率が最大のドメインで、Azure の分析プラットフォーム全体を問います。 中心は Azure Synapse Analytics (旧 SQL DW を統合した分析プラットフォーム) と、2024 年以降に追加された Microsoft Fabric (Power BI Premium + Synapse + Data Factory を統合した SaaS)。

Microsoft Fabric は本ドメインで最も新しく、重要度の高いトピックです。 Fabric の中核は OneLake という統合データレイクで、Lakehouse・Warehouse・Real-Time Intelligence・Data Factory in Fabric などのワークロードがすべて同じデータ層を共有します。 「データを移動せず、同じデータに対して BI と機械学習を実行できる」という思想が Fabric の最大の特徴で、Microsoft の今後のデータ戦略の中核です。 DP-900 では深い実装は問われませんが、「何ができるサービスか」「どんなユースケースに最適か」というレベルの理解が必須です。

加えて Azure Databricks (Apache Spark ベースのデータ + ML プラットフォーム)、Azure Data Factory (データパイプライン構築)、Power BI (BI レポート / ダッシュボード)、Stream Analytics (ストリーミング分析) が分析ワークロードのサブトピックとして登場します。 それぞれが「バッチか、ストリーミングか」「ETL か、可視化か」というシンプルな軸で位置付けを覚えれば、出題シナリオへの対応が容易になります。

公式リソースだけで合格できるか

DP-900 も AZ-900 と同様、Microsoft 公式リソースだけで合格できる試験です。 以下の 3 つを順に消化すれば、IT 未経験者でも 4 週間で合格圏に届きます。

リソース役割
Microsoft Learn 公式学習パス (DP-900T00)無料の Learning Path、約 10 時間で 4 ドメインをカバー
Microsoft Azure Virtual Training Day: Data Fundamentals無料 2 日間。Part 1 + Part 2 完走で受験バウチャー (約 165 USD 相当) が 5 営業日以内に発行
公式 Practice Assessment本番形式の練習問題 (無料)。80% 取れるまで反復するのが目安

Virtual Training Day 経由で受験料 13,200 円を実質ゼロにできる正規ルートがあるため、独学かつ無料で合格可能。 本ドメイン (Fabric を含む分析ワークロード) は近年の改訂が激しいため、市販教材より公式リソース中心の方が安全です。

4 週間の合格ロードマップ

IT 未経験者を想定した 4 週間プランです。Week 1 はドメイン 1 (コアデータ概念) を Microsoft Learn で消化し、構造化 / 半構造化 / 非構造化の境界と、データロールの責務を頭に入れる。Week 2 はドメイン 2 (リレーショナルデータ) を学習し、Azure ポータルで AdventureWorks サンプル DB を 1 つ立てて SELECT を試す。Week 3 はドメイン 3 + 4 (非リレーショナル + 分析) を集中学習し、Microsoft Virtual Training Day Part 1 + 2 を受講してバウチャーを獲得。Week 4 は仕上げで、公式 Practice Assessment を 80% 以上取れるまで反復し、苦手領域を Microsoft Learn で部分復習。

DP-900 の次に何を目指すか

DP-900 はデータ系認定群への入口です。進路によって 3 通り。データエンジニアを志すなら DP-203 (Data Engineer Associate) で Synapse・ADF・Databricks を中心としたパイプライン設計。 新規プロジェクト中心なら DP-700 (Fabric Data Engineer Associate) も有力選択肢で、Microsoft の今後の戦略に乗ったキャリア構築が可能。データベース管理者を志すなら DP-300 (Database Administrator Associate) で Azure SQL Database / Managed Instance の運用に特化。 AI / 機械学習も視野に入れる場合は、Fundamentals 段階で AI-901 を並走しておくと、DP-203 や PMLE 系への発展がスムーズになります。

よくある質問

DP-900 はどんな試験ですか?

Microsoft Certified: Azure Data Fundamentals (DP-900) は、Azure のデータ系サービスを横断的に学ぶ Fundamentals 階層の試験です。45 分・40~60 問・99 USD・700/1000 点合格・無期限有効・日本語含む 13 言語対応。AZ-900 と同じスペックですが、出題は SQL / NoSQL / 分析系に特化しており、データエンジニア・データアナリスト・データサイエンティストの最初の認定として位置付けられています。

AZ-900 と DP-900 はどちらを先に取るべき?

目指す役割で変わります。クラウド全般を学ぶなら AZ-900、データ職を志すなら DP-900 から入っても問題ありません。両方取得する場合は AZ-900 → DP-900 の順が学習効率が高く、AZ-900 で押さえる Storage Account や Key Vault の基礎が DP-900 のデータ系サービス理解に活きます。逆にすでにオンプレ DBA や別クラウドのデータ職経験がある人は、DP-900 から直接入る方がコストパフォーマンスは高いです。

出題ドメインと配点は?

2026 年改訂版では 4 ドメイン構成です。Describe core data concepts (25-30%) でリレーショナル / 非リレーショナル / 分析データの違い、データロール (DBA / Data Engineer / Data Analyst) の責務。Identify considerations for relational data on Azure (20-25%) で Azure SQL Database / SQL MI / SQL Server on VM の比較、トランザクション特性。Describe considerations for working with non-relational data on Azure (15-20%) で Cosmos DB の API ファミリーと整合性レベル。Describe analytics workload considerations (25-30%) で Synapse・Fabric・Databricks・Power BI のデータ分析パイプライン。

コーディングは必要ですか?

DP-900 はコーディング不要で、SQL のシンプルな SELECT 構文を読める程度の知識があれば十分です。Python・KQL (Kusto Query Language)・Spark の実装スキルは問われません。これらが本格的に問われるのは Associate ティアの DP-203 (Data Engineer) や DP-300 (Database Administrator) からです。ビジネス職・コンサルタント・PM 職でも取得可能なスペックなので、データ系プロジェクトに関わる非エンジニアにも推奨されます。

Microsoft Fabric は出題されますか?

はい、2024 年以降の改訂で Microsoft Fabric (旧 Power BI Premium + Synapse + Data Factory の統合 SaaS) が分析ワークロードドメインに正式に追加されました。OneLake (Fabric の統合データレイク)、Lakehouse、Warehouse、Real-Time Intelligence、Data Factory in Fabric などの概念が問われます。深い実装ではなく「何ができるサービスか」「どんなユースケースで使うか」という入門レベルの理解で十分です。Fabric は Microsoft の今後のデータ戦略の中核なので、新規受験者は必ず押さえておくべき領域です。

受験料と支払い方法は?

99 USD、日本では Pearson VUE 経由で 13,200 円(税込) が主要表示価格。AZ-900 と同様に Microsoft Azure Virtual Training Day: Data Fundamentals を Part 1 と Part 2 の両方完走すると受験バウチャー (約 165 USD 相当) が無料発行されるため、実質 0 円ルートが存在します。日本語回も定期開催されており、英語が苦手でも問題ありません。

学習時間の目安は?

IT 未経験者で 30-50 時間、DB 触ったことがある人で 20-30 時間、別クラウドのデータ職経験者で 5-15 時間というのが日本人体験記からの平均レンジです。Microsoft Learn の DP-900 学習パスを完走し、公式 Practice Assessment を 80% 取れるまで反復するのが王道。実機演習として Azure Portal で Azure SQL Database を 1 つ立てて簡単な SELECT を実行する、Cosmos DB エミュレータでドキュメントを 1 つ作る、といった経験を 1 サイクル積んでおくと、用語の定着が早くなります。

DP-900 の次に取るべき認定は?

進路によって 3 通り。データエンジニアを志すなら DP-203 (Data Engineer Associate) で Synapse・ADF・Databricks 中心のパイプライン設計。新規プロジェクト中心なら DP-700 (Fabric Data Engineer Associate) も有力選択肢。データベース管理者を志すなら DP-300 (Database Administrator Associate) で Azure SQL の運用に特化。AI / 機械学習も視野に入れるなら AI-901 (Azure AI Fundamentals) を Fundamentals 段階で並走しておくと、DP-203 や PMLE 系への発展がスムーズです。

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本記事の試験情報は Microsoft Learn 公式 DP-900 ページ および公式 Study Guide に基づいています。 本記事は Microsoft Corporation の公式商品ではなく、いかなる提携・後援関係もありません。 Microsoft、Azure、Microsoft Fabric、Azure SQL、Azure Cosmos DB、Power BI は Microsoft group of companies の商標です。 情報は 2026 年 5 月 24 日時点の公式公開資料に基づきます。最新情報は必ず公式ページをご確認ください。

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この記事の著者

NicheeLab編集部

データエンジニアリング・クラウド資格の専門家。Databricks・Snowflake等の認定資格を保有し、実務経験に基づいた問題作成・解説を行っています。NicheeLab運営。


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